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学童施設「b&g園田」で
子どもたちの “日常”にもっと寄り添うため
ご寄付をお願いします

尼崎の子どもたちの現状

生活習慣の差が学力の差に

学校の先生に話を聞くと、「子どもたちの学力に差が出てきやすいのは小学校高学年から」とよく言われます。私たちブレーンヒューマニティーでは、それは低学年からの学習習慣を含む生活習慣の積み重ねの結果であり、低学年から子どもたちの生活に寄り添うことは、子どもたちやその保護者の大きな支えになると考えています。

ブレーンヒューマニティーのアクション

「第三の居場所」の運営開始

ブレーンヒューマニティーは、レクリエーション事業や教育支援事業・キャリア教育事業などを大学生主体で運営し、1995年の設立以来、のべ5万近い子どもたちに多様な機会を提供してきました。

さらに2009年からは、様々な状況下に居る子どもたちとの関わりを持つことで、「日本では、学校外教育への投資額が子どもたちの学力と相関関係にある」ことを知りました。それを受けて、経済的に困難な状況にある子どもたちにも学習の機会が得られるように、放課後の学習会を開始しました。ただ、放課後の学習会は多くても週に2回、1時間から2時間程度しか関わることができません。意義のある活動ではありますが、学習会だけでは子どもたちと関われる時間は限定されてしまいます。また、通塾には保護者の方の同意が必要なので、教育への関心が低いと通塾できない子どもが居るという悩みもありました。

そんな折、日本財団から「第三の居場所事業」の助成を受けて、尼崎市の木造2階建ての民家を改装。2018年3月より「第三の居場所」として民間学童施設「b&g園田」を運営しています。以来、学校のある日は13時30分から最長20時30分まで、長期休みは朝から夕方まで、毎日みんなで遊び、宿題をし、夕飯を食べ、片付けるといった子どもたちの「日常」に寄り添っています。

「b&g園田」の様子。木のぬくもりがある「生活の場」。

「子どもたち・子どもたちの放課後」を取り巻く状況

18歳時点における
子どもたちの
自尊感情・当事者意識は
諸外国と比較しても低い

現代の子どもたちを取り巻く課題であり、特に学童期からの「自己決定」の機会や
「集団の中で役割を実感する機会」が少ないことも要因として考えられます。
集団の中での「対立の経験」や対立を乗り越えるプロセスにおける
ていねいなフォローが求められています。

日本財団:18歳の意識調査より
「第46回 国や社会に対する意識調査」
(18歳の意識調査はこちらよりご覧いただけます。)

家庭の経済格差が
子どもの学力格差・教育格差を生む

家庭の経済状況が子どもたちの学力格差・教育格差に直結することが明らかになっています。

【世帯年収と学力の相関】

出典:国立大学法人お茶の水女子大学
『平成25年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える
要因分析に関する調査研究』
(研究資料はこちらよりご覧いただけます。)

共働きの増加と学童保育の不足

共働きの家庭が増加する中、学童保育で過ごす子どもはこれからますます増えます。
子どもたちの放課後の学びの機会を支える学童保育の質と量が求められていると言えます。

【待機児童数】

「b&g園田」の特徴

特徴1対象となる子どもたちの状態の幅広さ

キャンプをはじめとしたブレーンヒューマニティーのレクリエーション事業は、基本的には参加費をご家庭に負担いただく「受益者負担」で運営してきました。それらは、いわゆる「非認知能力」や「体験」に価値を感じ、子どもの時間やお金をそこに充てたいと考える家庭、実際にその余裕のある家庭の子どもたちが対象です。また、行政からの委託業務として行っている無料塾などの学習支援事業では、教育に関心のある保護者がその有用性を認めたうえで、学習ニーズのある子どもを通わせます。
上記の事業と異なり、仕事などの保護者の不在中に子どもを預かる「学童」には、多様な価値観や経済状況の家庭の子どもたちが通います。

日常の言葉遣い。好き嫌いや食べ方といった食事の様子。勉強に対する態度。自分の気持ちや行動のコントロールのしかた。人間関係の作り方・・・。
キャンプや無料塾にかかわる学生スタッフは、“自分の子ども時代”を子どもたちと接する際の参考にすることも多いのですが、学童のスタッフたちは「自分の当たり前は当たり前じゃなかった」と感じることもよくあります。
子どもたちの「自分で育つ力」をサポートするために、学童のスタッフは自分の経験則からの考え方をいったん脇へ置き、自分自身が変わり、子どもに寄り添い、見守る姿勢がいっそう求められます。

特徴2子どもたちの言動の裏側にあるもの

学童には、「嫌い」「やりたくない」といったあまのじゃくな“反対言葉”を使う子、スタッフに体当たりしてきたり、飛びついたりなど、いわゆる“試し行動”をする子もいます。
そのようなコミュニケーションに慣れていないと、スタッフは「自分はこの子に嫌われているんだ・・・」と落ち込んでしまいがちです。でも、本当に嫌いなときには、子どもは何も言わず、関わろうともしないものです。
そんな言動の裏側にあるものは、本当は「好き」。本当は「一緒に遊んでほしい」。本当は「もっと関わってほしい」。そういうメッセージのことがほとんどなのです。

「他の子もいるなかで、どうか自分にもっと構ってもらいたい、そのためにはどうにかして他の子と違う行動をしなきゃ」-そう考えて、およそ仲良くなりたいとは思えない言動に繋がる子どももいるのです。
学童のスタッフたちは、日々「この言動の背景には何があるんだろう」「どう受け止めたらいいんだろう」と、ふりかえりを実施しています。また、週に1回のスタッフミーティングでは、普段の生活の様子、今までの人との関係の結び方についてともに考察し、自らの価値観をアップデートし、コミュニケーションの引き出しを増やし、“当たり前”の幅を広げています。

特徴3成長の種類と時間軸

キャンプなどのレクリエーション事業では、何泊かの限られた“非日常の時間”のなかで、「火をおこす」「ご飯を作る」といった明確な目標があり、そこに紆余曲折ありながらも、多くの場合子どもたちは短期のうちに「達成」の喜びを感じることができます。
また、学習支援事業では週に数回、1~2時間のうちに「わからなかったことが、わかるようになる」、「できなかった問題ができるようになる」などと、“限られた時間のなかで学力を伸ばす”ことが短期的な目標になります。

それに対し学童は、多い子どもで年間220日通います。そのため、短期間で「達成感」、「成果」を求められるわけではありません。毎日長時間顔を合わせる分、「非日常の体験」や「学習支援」というよりは“生活をともにする”に近く、子どもたちの“日常”を垣間見る機会が圧倒的に増えます。
毎日繰り返される日常の中で、「結果」ではなく「過程」に寄り添うことを大切にしています。
例えば、「(やらされて)宿題ができた」という「結果」よりは、子どもが「そろそろ宿題しよっかなー」という嫌なことと向き合おう(自分の感情をコントロールしよう)とする「過程」を大切にしています。
プロセスを応援することで、子どもたちは「わからない」ことを隠したい気持ちが薄れ、「わからないことがあっていいんだ」「わからない自分でも、いいんだ」とまずは自分を受け入れる気持ちが育ちます。そのことが「わからない」と言えることにつながり、「理解」へのハードルが下がっていく――。
そうして数カ月、時には年のスパンで、子どもたちはゆっくりと“能動性”や“自分の気持ちのコントロールのしかた”など、長い時間をかけて見守っていないと気づきにくい成長をしていきます。

<子どもたちの成長の例>

  • “反対言葉”ばかりだった子が、すなおに「ありがとう」と言えるようになった。
  • 勉強を毛嫌いしており、時に「宿題がない」などとウソをついていた子どもが、自分から宿題に着手するようになった。
  • 野菜をほとんど食べることができなかった子どもが、少しずつ食べられるものが増えた。

スタッフたちは、長い時間をかけて日常を子どもたちと過ごすことで、小さな変化に気づき、望ましい成長を促しています。

家庭の経済状況などが理由で
通えない一方で、受け入れが難しい現状

なかには、家庭の経済的な事情によって通えない子どもたちもいますが、
経済状況による利用料の減免は現状も実施しています。

ただ、現状「b&g園田」を運営するスタッフは2〜3名体制で市からの補助金が設定されています。
常勤+非常勤の限られた人数で日々の運営をしています。
夕食の支度や子どもにきめ細かい目配りをしようとすると、子どもを実質的に受け入れられる数はかなり限られています。
本当はもっと多くの子どもを受け入れられるよう、スタッフを増やしたい、人を育てる人を育てたい、と思っています。

ただ、前述のとおり、日々のふりかえりをし、自分自身のこれまでの価値観を見直し、
コミュニケーションの幅を広げることのできるスタッフが独り立ちするには、それなりの時間とコストがかかります。
また、日々の夕飯の食材にも費用がかかります。

もしこの事業を応援してもいいよ、という方がいらっしゃるならば、ご寄付をいただけると幸いです。
年間250万円のご寄付をいただくことが目標です。

みなさまの寄付によってでできること

1,000円の寄付で

3人の子どもたちに
食事を提供することが
できます。

2,000円の寄付で

週に1回、子どもたちと
一緒に
宿題をする
大学生ボランティアの
交通費に充てられます。

3,000円の寄付で

月に1回、親御さんの
帰りを待つ
子どもたちに
手づくりのあたたかい
食事を提供できます。

10,000円の寄付で

家庭の経済状況が理由で
本来は通うことの
できない子どもが
1名、1年間利用できます。

毎月のサポートはもちろん、
今回のみのご支援も大歓迎です。
ご寄付および、このページのシェアに
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